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 時の遊園地 展
 名古屋ボストン美術館
 前期:2010年4月24日[土]- 6月27日[日]
 後期:2010年7月3日[土]- 9月12日[日]
 素材:taxis 12.6.2010 19.6.2010 / 映像
 Cooperation:Eto Rika, Kanie Noboru, Niwa Yasuhiro, Vamos Crew Co.,Ltd.
 素材:Series Thanks mom!・自画自参 / クレヨン、紙、アクリル板






画面にはまず、一見、月のような光を放つ球体が表れる。そこに「正の屈光性」により昆虫が集まる。注意深く観ると、球体は斜めの軸を保ちながらゆっくりと左回りに回転している。この軸の傾斜は、地球の傾斜角度と同じ23.4度である。   おびただしい数の虫が集まる「19.6.2010」は特に、大きさ形、動きも様々な昆虫が、この星に住まう人間のようにもみえるという、寓意を含んだ映像作品である。








Series Thanks mom!・自画自参/押入れを整理していたら、思いがけず子どもの頃の自分と出逢った。6、7歳の頃に描いた絵が出てきたのだ。40年以上も前のことなのに、不思議とそれぞれの絵を描いていた時のことを覚えていた。今まで“描く”ことを意識的に封印してきたのだが、子どもの頃の絵と出会い、記憶が鮮やかに甦り、自ずと描くという行為に導かれた。描きたい、と思った。

クレヨンを手に作品に向かう時、細く長い、しかし確かな一本の線が見えた。そこに在るのは、50歳というcritical pointに立ち、過去と未来を見晴らすボクの「今」だ。子どもの頃の自分と対話しながら、画面いっぱいに描き加えていった。
  この一連の作品を「Thanks mom!・自画自参」シリーズと名づけた。自分が描いた絵に、自分が参加するので自画自参。またThanks mom!とはそのまま、絵を大切に取っておいてくれた、そしてこの世に自分を産んでくれた母への感謝を込めたつもりだ。“描く”ことの楽しさに再び目覚めたボクの、自画自参はまだ続く。

2007年みのかも文化の森、i gallery(美濃加茂市)の2会場にて発表、展示されたこの一連の作品に新作を加え、前期・後期に分けて全16点を展示。

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