exhibition seitai 「生態」展
 「ゴジカラ村」 敷地内 古民家 ざわざわ 愛知県愛知郡長久手町
 2010年10月20日[水]- 31日[日]
 素材:映像、和室
 Cooperation:Eto Rika, Kanie Noboru, Tago Kayo, Harada Masaaki






名古屋市に隣接しながら自然豊かな町、愛知県長久手市。中でもさらに豊かな緑に囲まれた、社会福祉法人「愛知たいようの杜」。その敷地内に点在する2軒の古民家で「exhibition seitai 生態」は行なわれた。「生態」というテーマをどのように解釈するか、古民家や周囲の風景を展示空間として、どのように作品を成立させるか。そこで小島は、障子と昆虫の「正の屈光性」を利用した映像インスタレーションを発表した。

障子の向こうから照射される映像。光に誘われ1匹、2匹...やがて、おびただしい数の虫が集まる。虫の音も、それに呼応するかのようにボリュームを上げる。秋の一時、己の短い生を謳歌する虫の姿、声。やがて、逆光でシルエットのみの少女が部屋の中央に歩を進め、電燈を切る=映像もOFFになる。途端、虫の姿も虫の音も呆気なく消える。が、その瞬間、観客は古民家の外から聞こえる、リアルな虫の声を耳にすることとなる。虚と実をスイッチすることで、感覚の臨界点を探る映像インスタレーション作品である。
 

撮影風景